夢のマイホームを賢く建てるお手伝いに。住宅関連プチ情報、トリビアから本格的な住まいのノウハウまで広くカバーします。

インナーガレージ付き注文住宅2(Dさん編)

s-LOFT
こんにちは。

若き起業家Dさんと知り合い、インナーガレージ付きのお家をプランすることになった私。
彼は、家よりもアストン・マーチンなど高級車の方を重要視している人なのですが (^_^;)
私が石風呂や薪ストーブ、土間に囲炉裏と注文住宅ならではのお家について話をするうちに、
元々アウトドア好きということもあって、だんだん木の家に興味がわいて来たようです。

そして、プランを立てる上で必要な写真や資料を見せながら説明して、
家に求める要望を聞くところまでを前回お話しました。

そして、プランニングシートを書いてもらったワケですが、
今回はそのプランニングシートを受け取ったところから、始まります。

・・・

Dさんから受け取ったプランニングシートを私がチェック。

彼の要望をまとめるとこんな感じでした。

・無垢の木、太い柱と梁で出来た、木の家に住みたい。
・結婚して家族が増えてもいいように10LDKを考えている。
・車は3台置けるようにしたい。
・熱帯魚の水槽を置きたい。
・アウトドア用の荷物を保管できる場所が欲しい。
・薪ストーブを使いたい。
・土間と囲炉裏のスペースが欲しい。
・普段から家族とリビングで楽しく過ごしつつ、自分のだけの空間も欲しい。
・石風呂が欲しい。
・住宅地なので、プライバシーにも気を使いたい。
・井戸水があるので、それはそのまま活かしたい。
・室内は、木をふんだんにつかって、落ち着いた雰囲気にしたい。

まず、彼は今岐阜にお住まいなのですが、岐阜は夏暑く冬寒いらしく、
夏涼しく冬あたたかい家にしたい・・・ということでした。

これは、わが家と同様に、ダグラスファーの大断面無垢の木を使い、
室内を自然素材を使った仕上げにすれば十分可能です。

薪ストーブも、アウトドアが趣味の彼なら、
火をおこしたりするのはお手の物でしょうし、
じわ~っと建物全体が温まるので、寒い冬も快適に過ごせるでしょう。

また、土間と囲炉裏では、彼が釣ってきた魚をジックリ炙って、
それを楽しみながらのお酒は格別でしょう。

アウトドアが趣味の人なら、薪ストーブや囲炉裏は
毎日の生活がキャンプ気分で楽しめるに違いありません。

makistove ***薪ストーブと囲炉裏の相性は抜群です。薪ストーブを使って炭火をおこして、囲炉裏へ運べば炙りの準備は完了です。お好きな食材を炙って楽しみましょう。また、囲炉裏でも暖をとれるので、冬場は大活躍してくれるのです。ちょっとわかりづらいかもしれませんが、写真の囲炉裏にはフタがついています。つまり、夏場は普通にテーブルとして使うこともできます。土間は基礎と同じく、年中15~20℃くらい。だから暑い夏はヒンヤリした土間で、囲炉裏テーブルにフタをしてビールを飲む・・・ってことが出来るんです。便利ですね。***

また、リビングではゴロゴロしたり、家族で任天堂wiiを楽しんだりと、
家族と過ごす時間を大切にしたい人なのだと感じました。

例えば、こんな一日。

リビングのソファーで読書した後、目を休めるためにごろ寝スペースでゴロリ。
その後、熱帯魚にエサをあげてしばらく眺めて楽しむ。
家族が三々五々帰って来たら、薪ストーブの前で一緒にお話をしたり、
囲炉裏で炙りを楽しんだりして、笑い声が家の中に響いている。

・・・という生活を頭の中で想像することができました。

これはなかなか楽しそうな家になるなぁ、と私は直感的に感じました。
くつろぎと、ぬくもりと、楽しみが詰まったプランになりそうです。
こんな時は、間違いなくいい家のプランにしよう!と、力が入ります。

・・・と、そこまでは良かったのですが、要望の中でちょっと問題になりそうなのが、
インナーガレージに加えて車が2台(合計3台)と10LDKという要望。

彼の想定している土地は、現在ご両親とお住まいの50坪の土地です。
(9メートルx18メートルの長方形の地型。)
今の建物はガレージがなく、近隣の月極を借りているので、8LDKあるのだそうです。
だから、10LDKは可能だろう・・・という発想らしいです。

『将来結婚して、子どもが生れても両親と共にここで住めるようにしたい。』

どうやらそういう思いがあるのだそうです。

しかし、いくら今の建物が8LDKであっても、
そこにインナーガレージとプラス2台の車のスペースを確保した時点で、
10部屋も作るのは難しくなってしまいます。

あくまでインナーガレージは法的には室内の扱いですので、容積率・建ぺい率と関係します。
さらに、車2台分の駐車スペースを確保するとなると、それなりに場所を占有してしまいます。
もちろん容積率の許す限り、3階建てや4階建てにしてしまう、という方法もありますが、
その前に『本当に10部屋必要か?』という、根本的な話をしなければなりません。

また、彼の住む場所は町中ですので、近隣との関係なども十分考慮しなくてはなりません。
土地の広さから考えて、建ぺい率や容積率に問題がなくても、斜線規制などの制限もあるため、
近隣建物との関係において、安易に広さを求めるのは難しいこともあります。

また、仮に部屋数を増やすために、小さい部屋をたくさん作ったとしても、
実際には使い勝手が悪いだけ・・・という場合がほとんどなのです。
あまりに狭い部屋は、結局は荷物置き場になってしまうのです。
それでは、そもそも家族の部屋にしたい・・・という意味をなさなくなります。

ここが多くの人が足し算で要望を考えてつまづく大きなポイントだったりします。

せっかくだからあれもこれもと言って要望をつめ込んでしまって、
本来の目的からそれてしまったり、オーバースペックな建物になってしまったり、
かえって住みにくい家になったりします。

そこで、ここはひとつ『引き算で考えてみましょう』という提案をしてみました。

・・・

私『広すぎるお部屋も、狭すぎるお部屋も相当住みにくい部屋になります。
  そこで提案ですが、ひとり一部屋という考えを少し変えてみませんか?
  リビングで家族そろって楽しく過ごせる、というのがコンセプトなら、
  ご両親で1部屋、Dさん夫婦で1部屋、お子さんで1部屋を満たすというのはどうでしょうか?』

Dさん『といいますと?』

私『家族全員で楽しめるように、まず1階を家族の生活エリアにします。
  そこにくれば、誰もが快適に過ごせる空間です。
  そして、寝室ですが、ご両親、将来のDさんご夫婦、将来のお子様、
  つまり3部屋を用意しておきます。
  そうすれば、最低限必要な部屋数は確保できます。』

Dさん『でも、子どもが男女とかだと同室では問題はないのですか?』

私『わが家もそうなので、その心配はよく分かります。
  そこで、私が多くの人にオススメしているのが、ロフトです。
  仮に将来寝室が欲しい場合であれば、ロフトを追加できるようにしておきます。
  ロフトは以外に安く工事できますので、スペースだけあれば将来も安心です。』

Dさん『それで問題はないのですか?』

私『ロフトは高さに制限がありますが、逆に言えばそれに従えば3階よりも安く済みます。
  ついでに、寝室として使うなら高さは問題にならないはずです。
  ヘンな話ですが、天井に近い方が、落ち着いて眠れたりしますよ。
  もちろん、高さに制限があると言っても140センチまで大丈夫ですので、
  朝起きて頭をぶつけるほど低くはないから、安心してください。』

Dさん『3階建てだと何が違うのですか?』

私『3階建てだと、木造は強制的に集成材といって、接着剤でくっつけた木を使うことになります。
  つまり、わが家のような樹齢200年以上のダグラスファーとかは使えなくなります(※)。
  そうするとアウトドア好きのDさん好みの木をふんだんに使った家にはならなくなります。』

Dさん『それではあまり魅力がないですね。』

私『そうなんです。
  そもそもわが家の木の家を知って家に興味が出たのであれば、
  やっぱり、わが家と同じ2階建て+ロフトが住みやすいと思います。
  まずは、思い込みで10LDKから始めないで、
  2階建て+ロフトでプランを作って見てもらって、
  それから3階が必要かどうかを考えてみませんか?』

Dさん『そうですね、その方がよさそうですね。』

私『もしも3階建てにする時は、その時にまた3階建ての注意点を説明します。』

※厳密には無垢の木であっても3階建てを建てることは可能です。
 ただし、法律により無垢の木で3階建てを建てる場合は制限が多く、
 Dさんのプランとして考えると現実的ではないという意味で説明しました。

・・・

というようなやりとりをして、ようやく要望からプランの立案に移ることができました。

注文住宅となると、夢が広がって、みなさんあれもこれも盛りたくなる気持ちはわかります。
ただし、要望を全て満たしても、結局使わなかったということも多いにあり得ます。

『住み始めが一番良い状態で、その後ドンドン古くなる家』

であればそれも仕方がないかもしれませんが、
私たちが提案する住まいはそうではありません。

『住んでからドンドン良くなっていく、ずっと住みやすい家』

を目指しています。

将来の変化に対応できる、そんなフレキシブルな家を提案するので、
数年後、十数年後の生活に合わせて、リフォームや改造をすることも可能です。
だから、今の気持ちだけであれもこれもと、全てを盛り込む必要はありません。

いずれ必要な時がきたら、必要な分をリフォームすればいい。

そういう姿勢で注文住宅を建てることができます。

ということで、このあと要望を具体的にどんなふうに織り込んでいくのか?
についてのお話は次回にお伝えします。

では。


・・・・・・・・・
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