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基礎で何より一番大事なこと

2014.10.14

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SA270004 ***写真:わが家の基礎。この後表面を仕上げて、土台を設置していく。***

こんにちは。

基礎工事については、施主が立ちあうことはほとんどありません。
その理由は、天気勝負だからです。

中には配筋と呼ばれる、コンクリートの中に入る鉄筋を設置・溶接した後、
生コンクリートを流す手前の段階で立ち会う人はいるかもしれません。
しかし、実際にコンクリートを流すところに立ち会う人は少ないのです。

それはなぜか?
大切だから繰り返しますが、基礎で何よりも大事なことは天気だからです。

お施主さんが立ち会う時は、恐らく事前に立ち会いの連絡をすると思います。
そうなると、見学のスケジュールを合わせる必要が出て来ますが、
天気が最も大事な要素なので、場合によっては天気予報で工事を延期することもあります。
その時は折角スケジュールの都合を合わせたのに、肩すかしをくらってしまいます。

ですので、恐らく見学を申し出れば、配筋が済んだ状態で生コンを打つ前に、
現物の仕上がり状況を確認するという形で立ち会うことになる、というワケです。

この時とばかりは、お施主さんよりも天気を優先させるのです。
逆に、お施主さんを優先させるとしたら・・・晴れることをお祈りするばかりです。

ただ、コンクリートは1日で乾燥するワケではありません。
工事当日だけが晴れていればいいのではなく、数日の晴れが望ましいのです。
ですので、生コンを打つ日の翌日が大雨の予報なら、工事を延期することもあります。
つまり、いつ生コンを打つのか?は実はとっても予定を立てるのに気を使うのです。

天気だけでも予定を立てるのが大変なのに、お施主さんの予定までが加わると、
とてもじゃないですが工事予定を調整する人は混乱してしまいます。

お施主さんが100%工事のスケジュールに合わせることができるとか、
たまたま天気に恵まれる場合は別ですが、普通は立ち会わないことが多くなります。

もちろん、工事や乾燥期間における突然の天候の変化やトラブル発生に対応するだけのノウハウはあります。
ですので、雨が降ったからいいとか悪いとか、そういう結論を言うつもりはありませんが、
コンクリートはそこまでの計画の元で成り立つ、ということだけは知っておいてください。

コンクリートは子育てみたいなものと言う人がいますが、言い得て妙な表現だと思います。
成長過程では甘やかしすぎても、厳し過ぎても良くないのです。
ある程度までは暑過ぎても寒過ぎても雨ざらしでもダメなのです。
ある程度乾燥した後は、今度はある程度の雨が降った方が強くなります。
そんな感じで、知れば知るほど奥が深い基礎工事なのです。

ではここで、私の家の基礎工事を例に、カンタンに工事の流れを紹介しましょう。

SA270006
まずは、根切りといって、基礎の分だけ土を掘り下げていきます。
そこに砕石を入れて固めていきます(転圧といいます)。
写真は転圧した後の1枚。

SA270007
湿気が上ってこないように、基礎の下には防湿シートが入っています。
砕石の上に防湿シートを敷いて行きます。
その上から5センチくらいのコンクリートを流して平らな面を作ります(捨てコンクリート)。

SA270012
平らな面(捨てコンクリート)の上に配筋をして、ベタ基礎のベースを作ります。
(写真は配筋後にベースが完成した後の1枚。)
ベースの上に立ち上がりの部分の型枠を作っていきます。

SA270002
立ち上がりの型枠にコンクリートを流して表面を平らに仕上げていきます。
土台・柱を固定するためのアンカーボルトも、図面通りの位置に設定して型枠に固定してあります。

SA270004
やり直しが事実上できない、一回勝負の基礎が完成しました。
私の場合、天候に恵まれ、晴れ・晴れ・晴れ・雨・晴れ・・・という理想的な日程でした。
日ごろの行いが良かったから、でしょうかね。

・・・

・・・

長くなってきたので、配筋がどうだとダメだとか、いわゆる欠陥工事につながる要素については、
別の機会にお話しようと思いますが、天気は品質にかかわるのでもう少しお付き合いください。


基礎工事~乾燥期間の天気予報に応じてにスケジュールを調整するワケですが、
工事する人だって機材だってそんなに臨機応変に調整できるとは限りません。

極端な場合を除いては、ある程度の天候に対しては現場のノウハウで対応します。
しかし、どう考えても数週間天候に恵まれない時期ってあるじゃないですか。

そう、梅雨や真冬の時期です。

明らかに天候に恵まれないことは明らかです。
こんな時はどうするのか?

・・・一切工事しない。

ということになります。
どう考えてもリスクが高すぎる時には基礎工事そのものを計画しないのです。

私の場合、土地の引き渡しが伸びに伸びて、結果として地鎮祭は11月でした。
そして、基礎工事は12月の初めごろに開始でした。

パートナーの建築家Kさんに言われたのが、
『もう数週間遅れたら、基礎工事が延期になるところでした。』
という、ゾッッとする話を聞かされました。

それくらい、質のいい基礎には天気にもこだわらなくてはならないのだとか。

だからスッゴイ寒い地域で、真冬に基礎を打ってるのを見ると、
私は複雑な気持ちで見つめてしまいます・・・。

『ここのお施主さん、知らないんだろうなぁ』と。

なお、旧建物の解体~引き渡しが遅れたというイレギュラーはともかく、
実はこの基礎工事出来ない期間については、私は事前に説明を受けていました。

この辺りを十分理解した建築会社さんなら、相見積もり段階でこう言います。
「○月○日くらいまでに契約を決めておかないと、基礎工事が出来ない時期に入りますので、
建物の完成が△ヶ月遅れてしまいます。」
と教えてくれるハズです。

別にこれは、あなたをあせらせて契約を取ろうってことじゃなくて、
本当に基礎工事ができないのです。
これは理解しておいた方がいいでしょうね。

・・・実際私はギリギリセーフでしたが、今考えても冷や冷やものです。

建築って、本当にいろいろな要素を考えないといけないですね。

とにかく、コンクリートは天気が一番、スケジュールは二番。
真冬や梅雨の時期に基礎工事が引っかかりそうな人は、要注意です。

では。


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コメント

    • 大山
    • 2014年 10月 14日

    はじめまして。
    私も自邸の建築に際して色々と勉強しているところであります。
    本記事についてお聞きしたい事があります。
    基礎のために重要なのが天気であるとの内容ですが、打設の当日に加えて翌日以降の天気が晴れである必要があるとは、はじめて目にしたことでした。
    コンクリートが硬化するのは乾燥ではなく化学反応だと理解していましたので、打設後数日間晴れている必要がある根拠を教えていただけたら幸いです。
    「ある程度乾燥した後は、今度はある程度の雨が降った方が強くなります」とありますが、その「ある程度」とはどれくらいでしょう?
    書かれていますように打設時に氷点下を下回るような状況やコンクリートの配合比に影響を与える程の降雨は厳禁ですが、乾燥し過ぎも良くないので真夏には打設後に水をまいて乾燥を防ぐ場合もあると聞きます。
    定量的に乾燥具合などが分かるものであり、それによって「今は乾燥が必要」とか「今は雨が必要」などの最適な対応が分かるのでしたら教えてほしいです。
    ある程度の乾燥後に雨が降った方がコンクリートが強くなる、というのなら打設数日後に水をまくのが一般化しそうなものでもありますが、そういった話は聞いた事がありませんね。

      • 廣谷
      • 2014年 10月 15日

      大山様

      ご質問ありがとうございます。
      さて、ご質問の内容ですが、コンクリート打設後の天候に関してですね。

      まず、工事当日に加えて、数日晴れが望ましいという根拠ですが、コンクリートの硬化は気温にもよりますが、3日で20%程度の硬化、7日で40%程度の硬化、28日で80%程度の硬化になります(工事を実施した12月初旬の条件です)。

      硬化そのものは化学反応(水和反応)によるものですが、打ち込み後の一定期間を硬化に必要な湿度に保つ必要があるため、養生はいたしますが天候の変化は望ましくありませんので、その意味で『晴れが望ましい』という表現をいたしました。
      (これは、打設時を晴れと仮定しますと、『変化がない=晴れ』ということからです。)

      そのため、晴れである必要がある・・・というのではなく、湿潤条件を保つために晴れが望ましいのであって絶対条件ではありません。
      通常大雨でなければ、養生を施すことになります。

      つづいて、後日の雨に関してですが、まず最初にお伝えしますと、これは絶対条件ではありません。ですので、必ず散水をするワケではありません。
      その意味ですが、コンクリートの型枠の無い部分に関しては、どうしても空気中への乾燥も生じてしまいます。
      硬化中にコンクリート表面の水分が不足すると、今度は水和反応が不十分になるため、ある程度空気中の湿気があった方が水和反応への影響が軽減されることになります。
      この時、望ましいのは、コンクリート表面に触れる空気中の湿気ですので、散水というよりは短時間の雨があった方が、湿潤を保てるのでベターという意味です。
      仮に、硬化が20%程度進む3日間を晴れであった場合、そのまま晴れ続けるよりも夕立程度の雨が降って空気が乾燥し過ぎない方がベターだと聞きました。
      ですので、ご質問の『ある程度』というのは『夕立程度の短時間』ということになります。

      以上は、私の家の基礎工事をしていただいた業者さんからお話を聞いた内容です。
      ひょっとしたら、業者さんによってノウハウなどは違うかもしれませんが、私の教えていただいた内容は上記のようになります。

      湿潤の変化をさけるために、天候や季節に応じて保湿もしくは乾燥防止を行うというのが原則になりますので、施工時期に合わせて施工業者様と工事計画をご相談ください。
      以上、回答させていただきます。

      廣谷

    • 小山博行
    • 2017年 5月 01日

    勉強になります。
    答えてくれる方は、何処の工務店さんですか?

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